瀬田貞二さんのこの訳の、おおかみと七ひきのこやぎが好きです。

こどもの頃に読んだオオカミと七ひきの子ヤギは、オオカミと子ヤギがメインで、お母さんヤギの印象はないに等しかったのですが、この本はお母さんヤギの気持ちがすっと心に入ってきます。

「そのやぎが こやぎたちを かわいがることといったら、どのおかあさんにも まけないくらいでした」

「それでもやっと おかあさんは、 なくなく そとへ でていきました」

子どもだったからでしょうか、お母さんヤギの気持ちを考えたことなんてありませんでした。お腹に石をつめるしっかりものの優しいお母さん、という印象だけ。

でも悲しくないわけないんですよね。

大人になったから、親になったからかもしれないけど、そこが描かれていて新鮮でした。
同じお話なのに、大人になって再び出会う感覚。

子ども達は、やっぱりお母さんヤギのことは気にしてなくて、あけちゃダメだよダメだよっていうドキドキと、オオカミが入ってくるシーンの迫力に惹き込まれている感じがします。私も読んでいて、くるぞくるぞと、ジェットコースターで上へガタンガタンと昇る感覚があって、楽しい。淡々と読むのが物語のセオリーみたいですが、このシーンはつい気合が入って「オオカミでした!」と読んでしまいます。

絵のタッチも、色合いもとても好きな本です。

この本はろじうらひろばに置いています。
お気軽に読みに来てくださいね。

chizu



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